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【交渉に負けなくなる】説得のプロ根回しロビイストになる方法

最近「 根回し」してますか?

アイディアに自信があるのに、なかなか企画が通らないと苦労をしている方に、今回は「根回し」戦法をご教示いたします。

根回しはダーティーではない。

根回しと聞くと、正面からではなく裏口から攻めているとネガティブなイメージを持ったり、日本独特な閉鎖的な方法で嫌悪感を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、海外では根回しをする人のことをロビイストと呼び、企画を通すためのスタンダードな戦法として存在します。

根回しは仕事をうまく運ぶための段取りとして重要なファクターとして世界中で認識されているわけです。

ちなみに「根回し とは」でググると 

根回し
  1. 1.
    《名》

    移植のため、または果樹の実りをよくするため、根もとの周囲を掘り、主な根以外の大部分の根を切っておくこと。
  2. 2.
    《名・ス自》

    ある目的を実現しやすいように、関係する方面にあらかじめ話をつけておくこと。

     「交渉の―をする」

と出てきます。

何故根回しが必要か。

あなたがスティーブジョブズのような独裁者、もしくは、周囲から一目置かれる存在であれば、鶴の一声で物事は進みます。

しかし、ただの一介のサラリーマンであるなら、どんなに斬新で素晴らしい企画であっても、その企画が一発で会議で承認される可能性は非常に少ないことを覚悟しなければなりません。

なぜなら、どんなに素晴らしい企画でも抵抗勢力が必ずいます。また偉い人になればなるほど、我が強くなるので、事前にその話をなぜ俺に言っておかないのかという感情を持ちやすくなり、根回しをしていないだけで反対をくらう場合があるからです。

抵抗勢力を押さえ込む為には、綺麗な提案書や論理的な説法よりも、手間暇かけた個別説明、賛同者や派閥つくりが有効であることを知っておく必要があります。

ちなみに、ビジネスの世界をみると、

根回しで成功したのが楽天三木谷社長
根回しで失敗したのがホリエモン

という構図が見れます。

これはホリエモンがテレビ朝日の「しくじり先生 俺みたいになるな」に出演されていたときに、ご自身で話されていたことを少し私が拡大解釈したものになりますが、

両氏が日本プロ野球球団に進出しようとした時のこと、

当時まだ新興企業だった楽天三木谷社長は用意周到に球団関係者らにロビー活動をした結果プロ野球球団の買収に成功したが、いっぽうホリエモンは論理・理屈だけを頼りにやや強引に買収を仕掛けた為に周囲から総スカンをくらい買収に失敗した、といった内容のことを語っていました。

ホリエモンクラスのお金持ち、実力者ですら根回しがなければ物事がいい方向に進まなかったということがわかるエピソードです。

ちなみに根回し界のトップクラスはソフトバンク社長孫正義さんなんだそうです。トランプ大統領が就任したときに真っ先に挨拶にむかったのが孫正義さんだったのは記憶に新しいですね。

どのように根回しをするか

ではどのようにして根回しをすればよいか、その方法をご紹介していきます。

その方法とは「その企画OK」と言ってもらうための下地作り。
いきなり企画書を持っていき、説得に入るのではなく、下地作りをしっかりしてから説明や説得に行くようにしましょう。

下地つくりは大きく3つのステップから構成されます。

  1. 知ってもらう
  2. 理解してもらう
  3. 賛同してもらう

この3つのステップを着実に踏むことが大事です。
それではひとつづつ詳しく見ていきます。

知ってもらう

いきなり家に営業マンがやってきて「この布団を買ってください!」と言ってきても絶対に買わないように、企画書をいきなり持っていき「この企画をやらせてください!」と言っても無駄です。

人は知らないものを拒絶する心理が働きます。

やるやらないの判断をすぐに求めるのではなく、まずはやりたいことを知ってもらうことが根回しの最初のステップになります。

また、知ってもらうときは、大人数の前、例えばみんなが参加するような大きな会議のような場で説明するのではなく、1人1人丁寧に個別に説明に伺うのがポイントです。

個別に相談された人は自分を大事に思ってくれたと喜ぶと同時に、貴方と同じくらいその企画に愛着を持ってくれる可能性が高まります。

理解してもらう

次に理解してもらうのですが、ここにもポイントがあります。

人は傍観者のときは評価者(特に反対に回りやすい)になりやすいが、自分の意見が反映されたとたんに擁護者に変わる心理が働きます。

理解してもらうときは相手を説得するように説明するのではなく、例えば、相談という体で説明にいき、相手の意向を聞きだして相手に意見を出させることが重要です。少し気に食わない部分があったとしてもキーマンの意向を企画に盛り込めば、その人があなたに代わって企画を推進してくれるサポーターになる可能性が高まります。

賛同してもらう

最後に賛同してもらうですが、

ポイントとして、賛成の派閥、政党を作っておくことです。キーマンがなかなか崩せない場合は、キーマンのお気に入りを派閥に組み込みましょう。派閥や政党をつくるためには日頃からの信頼関係も大事です。

一人で企画を通すことも可能でしょうが大きな企画になればなるほど派閥が大事になります。根気よく周囲を味方につけ一気に企画の賛同までもっていきましょう。

こうすればあなたを反対する人はいなくなっていることでしょう。

根回しに関するテクニック紹介

最後に根回しに関するTipsを9つをご紹介します。

  1. こそこそせずに堂々と楽しく行う
  2. 頼みごとや相談ごとは月曜の午前に実施する(金曜夕方は避ける)
  3. メールではなくFace to Faceで行う
  4. 傾聴8割、説得2割
  5. 最初にすべてのカードを見せない
  6. まず賛成派を固めて政党を作ろう
  7. 嫌な相手こそ時間をかける
  8. 検討課題を小分けする
  9. 資料は1枚にまとめる

余談ですが、メンタリストで有名なDAIGOさん曰く、交渉時は、スーツなどの上着を脱ぐと、交渉が成功する確率があがるんだそうです。上着を脱ぐ=より本気っぽく見えるってことなんでしょうか。これも合わせてご紹介しておきます。

さいごに

いかがでしでしょうか。

理論・理屈だけでは人を説得できない、それくらい人間は感情で動いている人間なのです。

逆に感情で動いているからこそ、根回しは説得の最強のツールになりえます。

めんどくさいと思っても、根回しするほうが結果的に最短の道のりになる可能性が高いですので頑張って根回ししていきましょう!

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