大切なプレゼンや人前での発表で、緊張のあまり吐き気がして力を出せなかった、そんな経験ありませんか?
緊張による吐き気は、通常レベルのものであれば誰もが経験するものです。しかし、度が過ぎると、頭が真っ白になり、胃が痛くなり、喉のあたりがきゅーっと締め付けられ、上手く喋れなくなってしまいます。
こういった緊張状態が続くとパニック障害、社会不安症といった病気に発展し、最悪日常生活に支障が出てしまう可能性があります。
※日常生活が送れないというレベルであれば即座に医療機関に行くことをおススメします。
私自身も緊張しやすいタイプなのでプレゼン前などになると緊張のあまりオエオエと嗚咽してしまうのですが、それを改善したくインターネットや書籍を読み漁り試行錯誤し、効果のある対策を見つけました。医学的根拠がないものもありますが、個人として効果を実感しましたので、参考にしていただければ幸いです。
特に「4章:即効で効くもの」を実践してからはどんなに緊張する場面でも嗚咽が出なくなり快適な生活を送れています。
目次
そもそも緊張すると吐き気がする原因とは?
緊張する原因および吐き気がする原因は「自律神経」と深い関係があります。
自律神経とは、「交感神経」と、安静時や夜に活発になる「副交感神経」の2つから成ります。
するための神経で、体の活動時や昼間に活発になる緊張時や興奮時は交感神経(闘争と逃走を司る神経)が活発化していると言われています。交感神経が活発化すると「アドレナリン」と「ノルアドレナリン」と呼ばれる神経伝達物質が多く分泌されます。
アドレナリンとは俗に「攻撃ホルモン」と呼ばれる神経伝達物質のひとつで、心拍や血圧を上げたり、気管支を拡張させたりします。ノルアドレナリンも神経伝達物質のひとつで、意欲・不安・恐怖と深い関係があります。ストレスを受けると放出されるため「怒りのホルモン」とも呼ばれます。
このように、脳が緊張を感じると、「防御本能」が働き、交感神経が活発化し、アドレナリンやノルアドレナリンが多く分泌され、心拍が早まったり、汗をかいたりといった緊張状態になり、胃の不快感や喉の圧迫を引き起こして吐き気に繋がるというわけです。
人間である以上必ず緊張します。しかし、生活に支障が出るレベルで緊張するというのは、自律神経の乱れや、神経伝達物質の状態、認知の仕方に差異があると推測されます。今回ご紹介する方法は「自律神経を整える」、「認知の仕方を変える」というものになります。
まずは日常生活を改善しベースとなる健康な体を手に入れる。
健全な精神は健全な体に宿ると昔から言われています。筆者が即効性を感じた対策は後ほどご紹介しますが、基本的には健康な体を手に入れることが大前提になることを忘れないでください。その為には日常生活を改善する必要があります。
週2回以上の運動習慣を取り入れる
厚生労働省では、健康のための身体活動・運動の基本方針を定めており、その中で以下の運動をすることを推奨しています。
生活習慣病の予防などの効果は、身体活動量(「身体活動の強さ」×「行った時間」の合計)の増加に従って上昇する)。
長期的には10分程度の歩行を1日に数回行なう程度でも健康上の効果が期待できる。
週2回以上、1回30分以上の息が少しはずむ程度の運動を習慣に
参考サイト:厚生労働省サイト
ポイントは週2回以上で1回30分以上の息が少しはずむ程度の運動をすることです。
また、運動は30分以上しないと意味がないという記事をよく見かけますが、最近の研究で、運動を行った時間の合計 も健康上の効果が見込めることが分かっています。忙しくて30分以上の時間が確保できなくても、10分でもいいので運動を生活に取り入れる習慣にしましょう。
太陽を浴びる
太陽を浴びることで、「ビタミンDが合成され骨が強くなる」、「メラトニンの分泌が促され寝付きがよくなる」などの効果が実証されています。
メラトニンと心(精神状態) 松果体は丁度、脳の真ん中に存在し、メラトニンは、脳、血流関門というバリアを追加し、確実に脳細胞に影響することが知られている。
1700年 イタリアの解剖学者いわく。精神障害患者の松果体に異常が多い。
1950年 松果体からの抽出物を分裂病患者に注射すると改善が見られる。
1970年 スウェーデンの精神医師いわく。抑うつ状態の患者にメラトニンは低値である。
~中略
我々が日常生活を快活に行うにはセロトニンという神経伝達物質が必要であることは有名である。 このセロトニンの分泌量は夜間のメラトニンの分泌量に左右され、夜間のセロトニン量が多いいことが知られている。 やはり、よく眠ることが出来れば昼間、快活に過ごせるということである。 しかし近年、我々は知らず知らずおうちに太陽と疎遠となり、光の欠乏から起きる健康障害に苦しむ事となってしまった。しかし、その苦しむ現状が自然光の欠乏からであることを知らない。皮肉なことに 、オフィスで働く人が一番明るい光に当たるのは通勤時間帯である。
参考サイト:日本橋清洲クリニック
最後に太陽を浴びたのはいつだっけ・・・といつも家や会社にこもっている方は毎日日光を浴びる習慣を取り入れましょう。ただし太陽の浴びすぎは皮膚病のリスクがありますので浴びすぎには注意してください。
食事を改善する
偏食していませんか?偏食は栄養素の摂取過剰もしくは摂取不足の原因になります。健康状態を得るためには必要な栄養素を必要な量摂取する必要があります。
5大栄養素:
- タンパク質
- 脂質
- 炭水化物
- ビタミン
- ミネラル
脂は摂りすぎてはいけませんが、かといって全く摂取しないのもいけません。塩分は大敵と思い全く口にしないのも問題です。世の中の情報に惑わされてはいけません。必要な栄養は偏りなくとるようにしましょう。
栄養素の年齢別の必要量や摂取上限量は以下の厚生労働省がまとめた資料に載っています。
参考資料(パワーポイント):日本人の食事摂取基準(2015年版)
資料をご覧になると分かりますが、必要な量は書かれていますが、何をどのくらい食べればいいかはよく分かりません・・・。だからこそ偏食せず色々な種類を摂取することで自然と必要な栄養素を摂取できると考えます。
良く寝る
不眠症、睡眠障害はないですか?睡眠不足は大敵です。睡眠時間だけでなく、睡眠の質も重要。
よく寝れてないという方はよく眠れるサプリがあります。特にオススメなのは 「こころの青汁 マインドガードDX」。話題の休息ハーブ「モリンダシトリフォリア」をベースにギャバとレスベラトロールを使用した 安心して続けられる休息サポートサプリメントです。天然素材の飲み物なので永く続けられます。
自律神経の乱れを治すと言われている方法
いずれも民間療法ですが、昔から自律神経の乱れを治すと伝わる副作用なくお手軽に始められるものばかりです。
- 筋弛緩法
- 腹式呼吸
- ストレートネックを直す
- 温冷交代浴
筋弛緩法
全身に力を込める→緩めるを繰り返すリラックス法です。
参考:https://kenkousupport.kyoukaikenpo.or.jp/support/02/20151009.html
腹式呼吸
ヘソの下(丹田と言います)を意識しながら、口から8秒ふぅーっと息を吐き、次に鼻から4秒息を吸う呼吸法です。腹式呼吸は自律神経を正すと言われています。
ストレートネックを治す
ストレートネックとはPCやスマホの見過ぎで頚椎の生理的前湾角度 30度以下の首の状態をいい、ストレートネックは自律神経の乱れやさまざまな体の不調を引き越すといわれています。
枕を改善したり、首のストレッチをするなどストレートネックを改善しましょう。
温冷交代浴
温かいお湯と冷たい水を交互に浴びる健康法です。疲労回復等に効くことが様々な検証で実証されています。
参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2005/0/2005_0_F0888/_article/-char/ja/
上記4つの方法はお金がかかりませんし、副作用もない方法ですので、日々実践することをお勧めします。
緊張による吐き気を即効的に抑えた方法
さて、ここからは即効性を感じた方法のご紹介になります。大切なプレゼンが明日に控えている!という方でも間に合う方法なのでご安心ください。
1人実況中継をおこなう
緊張すると、緊張している意識に囚われてしまいます。緊張してることに意識が集中するとさらに緊張が高まっていきます。緊張のインフレ状態ですね。
そんなとき、頭の中にもう一人の自分を作り、「あれ、おまえ緊張しているなー」と自分を俯瞰してみると、状況を客観視でき、緊張が和らいでいきます。
緊張をバネに変える
アドレナリンは先ほど闘争と逃走を司る神経と書きました。つまり、吐き気のする弱気な自分(逃走)と、興奮してやってやるぜ!と強気な自分(闘争)が混在しているのが緊張状態なのです。
ピンチをチャンスに変えましょう。
やぶれかぶれになってやってやる!
この場をぶち壊してやる!!
と気持ちをスイッチすると緊張は一気にバネに変わります。火事場のクソ力は緊張状態だからこそ起きることです。緊張してダメかもダメかもと気持ちがネガティブな方に向かったら、スパッと心を切り替えて、やってやるぜ!と奮い立たせてみてください。意外と上手くいく方法です。
その場でジャンプする
プロ野球の緊迫した場面でピッチャーが投球前に軽くジャンプしていることがあります。これはジャンプすることで血流がよくなり緊張がほどけるためです。もしジャンプ出来そうな状況であればジャンプしてみましょう。
プレゼンが無事に終わってリラックスしている自分を想像する
プレゼンがうまくいかないかも、緊張で吐き気がするかもと、プレゼンしている自分を想像すると緊張は助長されます。プレゼンが完璧に終わってリラックスしている自分を頭に強く思い描くとそれが引き寄せられます。自己暗示はなかなか難しいですが、コツとしては、上手くプレゼンしていることを想像するのではなく、すべてが上手く行った後を想像することです。
手首・足首・首を揉む
手首・足首・首には緊張を和らげるツボがあります。ジャンプと違って簡単に出来るので、ジャンプが出来ない状況の時は手首、足首、首を揉んでみたり、ぐるぐる回してみてください。緊張がほぐれてきます。
ヨガの片鼻呼吸法
片鼻呼吸法と呼ばれる呼吸法があります。腹式呼吸と合わせることで非常にリラックスすることができます。
参考:http://www.kenryouin-group.com/douga/katahana-kokyuu.html
リアルゴールドを飲む
緊張するとのどが渇きますし、胃に不快感を感じます。酸味の利いた飲み物を飲むことで喉の渇きや胃の不快感が緩和され、緊張が和らぎます。
生姜ジュースを飲む
リアルゴールドと同じ要領です。生姜には胃の不調を和らげる効果があります。リアルゴールドが苦手な方はこちらを試してみてください。
生姜粉末をペットボトルに入れてお水等と混ぜて持っていきます。
首周りをホットジェルで温める
「首を温めると体調がよくなる」(松井孝嘉医師 – 東京脳神経センター理事長 著)や、「「首を温める」と万病が治る―脳神経外科医が発見した究極の免疫力向上法 (ビタミン文庫)」(沼田光生医師著)など様々な医師たちが勧める首の温活。
首にはそれだけ重要な神経が通っており、自律神経を整える上で重要な部位なのです。ここをプレゼンの前に温めると緊張が緩和され、すらすらと言葉が出てきます。ホッとした気持ちになれるのでこれは超オススメ。カイロや小さい湯たんぽでもいいのですが私はホットジェルという香りが付いたマッサージ用のジェルをオススメします。
首に塗る時にマッサージをしてあげると効果抜群です。
アロマの香りを嗅ぐ
緊張を緩和してくれるアロマオイルはいくつか種類がありますので、お店などに行って自分に合う匂いを探すことをオススメします。ちなみに私はヒノキが相性がよいので↓のようなオイルを持ち歩き緊張が近づいたらキャップをあけて直接嗅ぎます。
仁丹を噛む
仁丹とは、桂皮や薄荷脳など、16種類の生薬を配合して丸めた森下仁丹株式会社の医薬部外品です。
パッケージに書かれている効能は以下の通り。
- 気分不快
- 口臭
- 乗り物酔い
- 二日酔い
- 悪心嘔吐
- 胸つかえ
ミントスのように、小さいパッケージに入れて持ち運べます。プレゼンが始まる時に噛み始めるのですが、胃のあたりがスーッとして胃の不快感が軽減されます。
個人差があるかもしれませんが私はこれでほとんどのプレゼンは乗り越えられます。また、緊張時の吐き気だけでなく、乗り物酔い等にも効く万能薬なので、常にポケットに忍ばせて持ち歩いています。おススメです。
漢方薬①半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)を服用する
より緊張状態が強い場合は薬に頼ります。半夏厚朴湯は、喉のつかえ感や不安感に効能がある漢方薬です。効能は以下の通り。
気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う次の諸症:
不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、のどのつかえ感
半夏厚朴湯は頓服で使用します。プレゼンが始まる15分〜30分前に飲むイメージです。常用する必要がないし漢方薬なので安心感あります。
この漢方薬は本当に効きます。おススメです。
緊張してくると喉につっかえ感を感じ始め、嗚咽が始まるのですが、この漢方薬を飲んでいると喉あたりが温かく感じ筋肉が緩んでいる感じになります。非常に緊張を強いたプレゼンの場においても吐き気を感じることなく無事に終えることができました。
市販で買うことができますし、お医者さんで処方をうけることも可能です。(後者の方が安く手に入れれる)
漢方薬②ノイ・ホスロールを服用する
ノイ・ホスロールは、救心製薬株式会社が販売している市販の漢方薬です。その正体は、苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)という漢方薬で、それを製剤にしたものがノイ・ホスロールです。
成分は
・サルノコシカケ科マツホドの菌核である茯苓(ぶくりょう)
・クスノキ科ケイの樹皮である経皮(けいひ)
・クロウメモドキ科ナツメの果実である大棗(たいそう)
・マメ科カンゾウの根である甘草(かんぞう)など
それぞれが、鎮静作用や血圧低下作用などがあります。そしてこれらの成分が合わさって苓桂甘棗湯となった場合にあがり症などの症状に非常に効果的になります。半夏厚朴湯と同様プレゼン前に飲むことで効果があります。
漢方薬③EXILEも飲んでいる「日水牛黄清心丸」を服用する
ダウンタウンDXでEXILEのMAKIDAIさんが紹介していた漢方薬。EXILEのメンバーがいざというときに飲んでいて、疲れているときに飲むと本当に元気になると紹介していたのが「日水牛黄清心丸」。
漢方・中医学では開竅薬(強力に気血を巡らす)の最も有名な生薬のひとつで、一粒3000円します。
効果テキメンなので脳卒中などの、意識障害、痙攣などにも使われる程なんだそうです。いざというとき、一時的に「気」や「血」の流れを改善させ、爆発的にエネルギー作り出すのに優れているため、本当に大事なプレゼン時にオススメです。
サプリを服用する
不足すると不安障害等のメンタルの疾患につながる栄養素があります。
- ビタミンB群
- ナイアシンアミド
- 鉄分
- マグネシウム
- ビタミンD
こうした栄養素を定期的に服用することでメンタルが安定します。
ナウゼリン等の医療薬を飲む
最終手段は医療薬の頼りましょう。プレゼンのあがりや吐き気などの症状に効果があるという薬があります。かかりつけの医者や心療内科にいき処方してもらうといいでしょう。
薬の例
- ミケラン(あがり症や緊張しやすい方に処方される薬)
- ナウゼリン(心因性制吐薬)
- ドグマチール(抑うつ気分、不安、緊張、興奮をしずめ、精神状態を安定化させる薬)
- ソラナックス(不安・緊張・抑うつ・睡眠障害を改善する薬)
頓服として、プレゼンの30分前に飲んでおくと、OKです。毎日飲むと依存症などになりますが、頓服で月数回程度なら問題ないと思いますので、紹介した方法がだめな場合は、薬に頼りましょう。最終手段として薬があるということを覚えておくだけで心の安定剤になることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。普段から健康に気をつけておくことが前提になりますが、即効的に効く方法がいくつもあります。なので緊張すると吐き気がおきることでこの世の終わりのような不安になる必要はまったくありません。本サイトを参考にして乗り越えていきましょう!