第20回 文化庁メディア芸術祭 受賞作品展 報道関係者向け内覧会に行ってきました。
見どころが多く、アートや新しいテクノロジーが好きな方、マンガやアニメが好きな方は非常に楽しめると思います。
文化庁メディア芸術祭とは
世界88の国と地域の4,034作品から選ばれた作品150点以上を一堂に紹介するイベントです。
アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門にわかれています。
日本人では、新海誠さん(君の名は)、岡崎体育さん(ミュージックビデオ)、石塚真一さん(ブルージャイアント)などのアーティスト、作家さんが受賞されています。海外の受賞者の方もいらっしゃっていて、国際色豊かです。
会期
2017年9月16日(土)~9月28日(木)
11:00~18:00
※9月16日(土)、17日(日)、22日(金)、23日(土・祝)は20:00まで
※入場は閉館30分前まで
会場
NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]、
東京オペラシティ アートギャラリー 他
※詳細は会場案内をご確認ください。
入場料
無料
受賞者の方たち
海外の方を含め、たくさんの受賞者がいらっしゃっていました。
直接お話を伺う機会もあり、面白かったです。
会期中には、受賞者の方が出られるイベントもあるので必見です。
受賞作品の紹介
個人的に気になった作品をピックアップして紹介します。
アート部門 大賞 『Interface Ⅰ』
Ralf BAECKER(ラルフ ベッカー)氏の作品。
192個の直流モーターを用いて「構造と行動の関係を探求するキネティックインスタレーション」。放射線のシグナルを受けてランダムに動く
縦と横の動きがお互いを制約しながら動く。
デジタル・イメージの構造─コンピュータの中での複雑な計算と、その結果として表示される静的で秩序立ったイメージという対照─の可視化を目指した(作者)。
※インスタレーションとは、展示空間の壁や床に、空間と有機的な関係を持つよう立体作品を設置する方法、あるいはその作品。
Ralf BAECKER氏。
アート部門 優秀賞『Alter(オルタ)』
ロボットの持つ「生命らしさ」を、運動の複雑さで表そうとした作品。人間の脳や脊髄の仕組みを模していて、まるで生きているかのようになめらかな動きを見せる。動きや音に合わせて自動的に動く。
科学未来館に常設されている。
エンターテイメント部門 大賞『シン・ゴジラ』
日本に襲来したゴジラという虚構の巨大生物と、それに立ち向かう官僚や政治家たちを描いた作品。現代の日本の社会状況を忠実に再現し、リアリティを追求した災害シミュレーションをドキュメンタリータッチで描いている。
ゴジラの模型。
映像も流れている。
大きなゴジラの模型も展示されている。
エンターテインメント部門 優秀賞 『PokemonGO』
会場では、自分が選んだモンスターと一緒にジムの上で写真・動画撮影ができる。(展示協力:真鍋大度[ライゾマティクス・リサーチ])
エンターテインメント部門 優秀賞 『デジタルシャーマン・ プロジェクト』
新しい弔いのかたちを提案する作品。家庭用ロボットに故人の顔を3Dプリントした仮面をつけ、故人の人格、口癖、しぐさが憑依したかのように身体的特徴を再現する。
このプログラムは死後49日間だけロボットに出現し、擬似的に生前のようにやりとりできる。
作者は祖母の死を経験し、葬儀という弔いの儀式がもたらす残された人々への機能を実感して制作に至ったという。
アニメーション部門 大賞 『君の名は。』
作品本編のなかから一部のシーンを大画面で鑑賞できる。また、作品の舞台となっている東京と飛騨の美しい背景画が展示されている。
TOHOシネマズ新宿で上映。
9/23(土)19:00-20:50
アニメーション部門 優秀賞 映画『聲の形』
マンガを原作にした劇場用長編アニメーション作品。人と人とのコミュニケーションにおいて、伝えることの難しさ、そして、それゆえの尊さが表現されている。
監督を招いたトークも開催。
トーク付き上映 9/18(月)15:50-18:30
マンガ部門 大賞 『BLUE GIANT』
作品原画の展示、ライブハウスにいるかのような迫力ある巨大壁面プリント、楽器の展示などによって作品の世界観を感じることができる。
作者の石塚真一さん。
迫力のある画像。
マンガ部門 優秀賞 『未生 ミセン』
「未生(ミセン)」とは韓国特有の囲碁用語で、「死んでもいないし、生きてもいない石」を意味する。
主人公のチャン・グレは囲碁のプロ棋士を目指し、弱冠10歳で韓国棋院の研究生となったが、プロ入りに失敗し棋界を去る。
流されるまま縁故で大手総合商社のインターンとして働きはじめ、囲碁で培った思考力を武器に、一筋縄ではいかない上司や、各々の思惑を秘めたインターンの同期と正社員を目指す。
エンターテイメント部門 新人賞 「MUSIC VIDEO」
岡崎体育さんの「MUSIC VIDEO」のMVが放映されている。
この作品は、ミュージックビデオにおける“あるある”がテーマの楽曲で、「カメラ目線で歩きながら歌う」「急に横からメンバー出てくる」などミュージックビデオのあるあるが歌詞になっており、その歌詞に沿って岡崎体育さんがひたすら再現していく。
たった3名、制作費6万円で制作されたMVだが、SNSを中心に話題になった。
youtubeに動画もある。
美人なアーティスト
上記にはあげていないが、美人なアーティストさんも見かけました。
もちろん、作品も素晴らしいです。
他にもたくさんの作品が展示されています。
撮影NGでしたが、テクノロジー系の展覧会は体験もできて非常に面白いです。
特に真っ暗で無音の空間で、音楽(音)を聞く体験は面白く、少し怖かったです。ぜひ体験してみてください。
受賞者等が出演するシンポジウム、トークイベント、パフォーマンス、ワークショップ等、多数の関連イベントも開催されているので、アートやメディアに興味がある方はぜひ見に行ってみてください。