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ビジネスマンなら知っておきたい地理(人口やGDP)の基礎知識

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が4月10日に公表した「将来推計人口」によると、2065年の日本の人口は15年比3割減の8808万人と試算されたとのことです。出生率は5年前に比べて0.09人多い1.44人となり人口減少のペースは緩くなったものの、2人の夫婦から1.44人しか子供が生まれないわけですので人口減は依然として我が国の問題といえます。

代々木ゼミナールの東大地理講師の宮路 秀作氏著『経済は地理から学べ!』によると、人口の多さはすなわち国力と言えるのだそうです。人口の多い国は貿易だけでなく内需によるGDPの底上げができるからです。

移民など抜本的な改革がなされない限り人口が減る一方の日本は、経済力といった面では今後は衰退していく可能性があります。ビジネス的視点にたつと、日本は、将来的な成長が薄く、成熟して飽和しているため、日本の市場を狙う方法よりも海外に視点を移すのがよさそうです。

ということで、ビジネスをグローバル化するために、ビジネスマンなら最低限知っておきたい地理の基礎データをまとめてみました。次に来そうな国を見つけてビジネスを展開してみてはいかがでしょうか。

No.1 総人口ランキング【単位:千人】

1 中国 1,370,840
2 インド 1,311,051
3 米国 321,191
4 インドネシア 257,564
5 ブラジル 207,848
6 パキスタン 188,925
7 ナイジェリア 182,202
8 バングラデシュ 160,996
9 ロシア 143,814
10 メキシコ 127,017
11 日本 126,820
12 フィリピン 100,699
13 エチオピア 99,391
14 ベトナム 91,714
15 エジプト 91,508
16 ドイツ 80,930
17 イラン 79,109
18 コンゴ民主共和国 77,267
19 トルコ 76,819
20 タイ 67,959

※出典:世銀統計2016年

日本と中国の人口はなんとなく知っているが、他の国は知らない・・・という人が多いのではないでしょうか。世界の国を人口順に並べると上記にようになります。20位までは覚えておいて損はないと思います。

No.2 一人あたりの名目GDPランキング【単位:mil.US$】

1 ルクセンブルク 102,717
2 スイス 80,603
3 ノルウェー 74,598
4 マカオ 71,394
5 カタール 68,940
6 アイルランド 61,206
7 米国 56,084
8 シンガポール 52,888
9 デンマーク 52,139
10 オーストラリア 51,181
11 アイスランド 50,277
12 スウェーデン 50,050
13 サンマリノ 49,615
14 オランダ 44,323
15 イギリス 43,902
16 オーストリア 43,414
17 カナダ 43,280
18 フィンランド 42,414
19 香港 42,295
20 ドイツ 40,952

※出典:IMF統計2015年

GDPとは国内総生産のことで、一定期間に国内に産み出されたモノやサービスの付加価値の合計です。物価変動分も含むGDPのことを名目GDPと呼びます。物価変動分を差し引いたのが実質GDP。

さてランキングに話を戻すと、このランキングは意外に感じることが多いと思います。アメリカ(7位)や、中国(77位)、そして日本(26位)といった経済大国が上位いません。いつも皆さんが見ているランキングは国単位のGDPです(これは次の箇所で紹介します)。それを人口で割ったものが一人あたりのGDPランキングということになります。この値が高いほど1人あたりの生産能力が高いといえます。

No.3 世界の名目GDP【単位:mil.US$】

1 米国 18,036,650
2 中国 11,181,556
3 日本 4,124,211
4 ドイツ 3,365,293
5 イギリス 2,858,482
6 フランス 2,420,163
7 インド 2,073,002
8 イタリア 1,815,759
9 ブラジル 1,772,589
10 カナダ 1,550,537
11 韓国 1,377,873
12 ロシア 1,326,016
13 オーストラリア 1,225,286
14 スペイン 1,199,715
15 メキシコ 1,143,796
16 インドネシア 858,953
17 オランダ 750,696
18 トルコ 717,932
19 スイス 664,005
20 サウジアラビア 646,002

※出典:IMF統計2015年

これがいつも見るGDPのランキングですね。中国(2位)、インド(7位)、ブラジル(9位)、韓国(11位)、メキシコ(15位)、インドネシア(16位)と、筆者が子どものときと比べると躍進している国が多くいるのが分かります。米国と中国が抜きん出ており、日本以下は団子といった感じです。

その他:各種鉱工業生産量(2013年)

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※出典:統計局

これらの情報は、総務省統計局のサイトや、日本貿易振興機構JETROのサイトで確認することができます。ほかにも気になる地理データがあれば見てみてください。

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